Performance Parts for A110
アルピーヌの理想像を詰め込んだライトウェイトスポーツカーに、世界最高峰のパーツブランドが寄り添う。
アルピーヌ A110の素性を完璧に理解し、より高めようとするブランドが、持ち前のエンジニアリングを惜しみなく投入した。
アルピーヌ A110に専用開発されたパフォーマンスパーツで、人びとを魅了させる走りはさらに濃密に――。
O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110
O.Z RacingがアルピーヌA110に特化して設計・開発した軽合金鍛造ホイール
「One Solution For Every Customer――すべてのユーザーに最適解を」
あらゆるトップカテゴリーの場で最高峰のホイールを供給するO.Z Racingから、世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ A424が装着するレーシングホイールに 着想を得たアルピーヌA110専用の軽合金鍛造ホイールが登場した。その名も「O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110」だ。
レーシングホイールのエンジニアが設計し、レーシングホイールの生産設備をそのまま用い、O.Z Racing独自のHLT(High Light Technology)など最先端の生産技術を駆使して製作する。この専用ホイールは、アルピーヌらしい優美なデザインを纏いながらにして、まるで「強きものは美しい」かのごとく、軽量ながら高強度、高剛性を誇る。アルピーヌA110が持ちうるパフォーマンスをさらに引き出す高性能ホイールである。

「O.Z Racing×アルピーヌ」という絆の証。
O.Z Racingは、WECのハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ・エンデュランスチームのサプライヤーとして2022年からタッグを組んでいる。両者に共通するのは、世界でもっとも過酷なレースを闘い抜き、勝利を収めようとする情熱と、勝利を現実のものとする技術だ。さらにO.Z Racingは「研ぎ澄まされた走りを楽しむ人たちのために、精密で最先端のエンジニアリングを駆使して、クルマの動力性能を突き詰める」というアルピーヌの理念と完璧に一致している。
そこで同じ志を持つ両者があらためて手を組み、ロードカーのアルピーヌA110に供給する「O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110」という特別なホイールのプロジェクトが始まった。

O.Z RacingのOES兼プロダクトマネージャーを務めるサミュエル・セガーラ氏は、今回のプロジェクトに関してこう述べる。
「ルノー・アルピーヌとのパートナーシップは、性能の理想像を追い求めて挑戦を続けるO.Z Racingの、揺るぎない姿勢を象徴するものです。O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は、私たちがモータースポーツで志をともにする伝統を称える証であり、未来の自動車エンジニアリングにおける新たな基準ともなるでしょう」

O.Zはルノー・アルピーヌと同じく、創業当初からモータースポーツへの挑戦を続けてきた。たったふたりで始めた工房から生まれたラリー用ホイールが当時のプライベーターを勝利へと導いたことを発端としてO.Zが本格的に走り出す。
1984年に本格的なレーシングホイールを供給するO.Z Racingが発足すると、より濃密にモータースポーツを己の指針としながら成長する。そこには「やるからには勝つ」という言葉が常に伴っていた。
以来、50年以上にわたりO.Z(O.Z Racing)はモータースポーツの世界で、技術的革新を伴う“性能”のリーダーであり続け、それを証明するかのように数多くの勝利を収めてきた。F1、WEC、WRC (世界ラリー選手権)という三大カテゴリーに加え、INDY CAR、Formula-Eなど、あらゆるトップカテゴリーに対して持ちうるアイディアと技術を投入し、それがレーシングカーの性能を向上させ、チームやドライバーの勝利に貢献してきた。
ルノー・アルピーヌとO.Z Racingとが、初めて志を共にしたのは1986年だ。F1においてルネ・アルヌーがステアリングを握ったエキープ・リジェJS27に、ルノーはV型6気筒ターボ エンジンを、O.Z Racingはレーシングホイールを供給した。さらに2005年、そして2006年。ルノーF1チームとしてフェルナンド・アロンソがワールドチャンピオンに輝いた際の足もともO.Z Racing製ホイールだった。あれから20年弱。あらためて両者が手を組んだWEC(アルピーヌ・エンデュランスチーム)と、そこから芽生えたO.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110には、つくり手側を含め誰もが特別な想いを持つ。


トップカテゴリーと、同じホイールを。
あらゆるレースカテゴリーに対して、O.Z Racingは求められる性能を完璧に満たしたホイールを供給してきた。トップカテゴリーともなれば各々のレーシングチーム(マシン)によって欲する性能は異なる。
強度や剛性、それとは相反する軽量性能との両立というのは、もはや大前提だ。ブレーキの放熱性、空力性能、より効率的なタイヤ温度管理にいたるまで。極めて高い性能が求められるレーシングホイールは、マシンの資質に基づきながら、チームの作戦などまで加味した、微細な要望に基づいて設計される。


O.Z Racingは、卓越した設計開発力と生産加工技術を活かし、チーム側と密にコミニュケーションを取りながらリクエストに応えてきた。たとえレギュレーションで厳格に規定されていたとしても、その範囲内において要求以上の性能を持つホイールを供給してきたのだ。だからこそ、同じカテゴリーであってもチームごとにその形状は異なる。WECハイパーカークラスやWRCラリー1クラスを見れば、それは明らかだ。今では数多くのレーシングチームがO.Z Racingを指名し、カテゴリーによっては「ほぼすべてのマシンがO.Z Racingだった」という例も珍しくない。
そうした思想と技術は、O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110に如実に落とし込まれている。モータースポーツのトップカテゴリーで使われる究極的なレーシングホイールと同じ開発者、 生産体制を持ってホイールが紡ぎあげられるからだ。O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110を装着したアルピーヌ A110を駆るということは、トップカテゴリーのレーシングチームと同じ体制でステアリングを握ることと同義である。

世界最高峰の生産技術を網羅した切削鍛造ホイール。
モータースポーツ譲りの卓越した設計開発技術であることはもちろん、それを絵に描いた餅とせずに量産化する生産体制も見逃せない。
O.Z Racingの生産工場では、トップカテゴリーのレーシングホイールをオーダーメイドで製作するために、あらゆる造形を現実のものとする世界最高峰の4軸、5軸の切削加工機が常にうなりを上げている。それとまったく同一の現場で、O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は生産されている。
アルピーヌ A110専用に設計されたO.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は、最高品質の軽量アルミ合金による鍛造ビレットを基に、レーシングホイールと同じセオリーで切削加工して成型される。それは、いかにもスポーツホイールらしい2×5本スポークを持つ。スポーク天面は極限まで薄く取られ、軽量性能と見た目の軽やかさを訴える。しかし厳密に計算されたスポーク交点角度やコンケーブ形状、さらに縦断面を相応に厚く設けるなど、アルピーヌ A110に相応しい強度と剛性を持たせた。センターパートにある5つのボルトホールを起点に伸びていくスポーク形状など専用設計であることを感じさせる。これらはアルピーヌ・エンデュランスチームがWECで闘うアルピーヌ A424に供給されたレーシングホイールを踏まえたデザインコンセプトを持っている。

リム部分はO.Z Racing独自のHLT(High Light Technology)というフローフォーミング製法を使ってさらに鍛えられている。鋳造(キャスト)ホイールでは普及する技術を、O.Z Racingは切削鍛造ホイールにまで取り入れたのである。さらに航空機の生産にまで使われる表面処理技術――疲労強度や耐腐食割れ性能を向上させるためのショットピーニング加工など、内包される技術を紐解けば枚挙にいとまがない。
O.Z Racingとアルピーヌとの単なる記念碑的なコラボレーションではない。トップカテゴリーのレーシングホイールを設計開発するエンジニアたちと、それを現実のカタチとする生産現場で生まれる、まさにレースフィールド直結のホイールだ。


【O.Z製アルピーヌ A110専用鍛造ホイール概要】
ホイール名 | O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110 (オーゼット エストレマ フォージアータ アルピーヌ A110) |
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重量 | 7.9㎏ / 7.5J×18 8.5㎏ / 8.5J×18 |
カラー | ダークグラファイト |
AKRAPOVIC TITANIUM EXHAUST SYSTEM
性能と官能を突き詰めたフルチタンエキゾーストシステム

アルピーヌA110の運動性能を引き立てる“軽量性能”。
「自動車開発は、1kg、1gを削減するのに相当な技術と努力、そしてコストが必要です。我々の強みはその重量を落とせること。核技術である“チタン合金”は軽量かつ強靭であり、だからこそ薄肉化できる。さらに我々の排気流路設計はまるで無駄がありません」
AKRAPOVIC(アクラポヴィッチ)の創業者であるイゴール・アクラポヴィッチ氏は、そんな理念を持って己の名前を冠したブランドを世界最高峰へと導いた。もともとはオートバイレーサーだった彼が、己の欲する性能を追い求めて始まったエキゾーストシステムの製造メーカーである。今では自動車メーカーのホットモデルや、またトップカテゴリーのレーシングチーム(レーシングカー)に採用される例が後を絶たない。東欧スロベニアから世界へ羽ばたく国際企業となった。


エキゾーストシステムを軽量化させれば、アルピーヌA110はより一層光り輝く。この挑戦にアクラポヴィッチが寄り添った。もともと軽量性能を訴え、なおかつパワーユニットが車体中央に搭載されるミッドシップ構造を持つアルピーヌA110にとっては鬼に金棒だ。リアオーバーハングの軽量化は、より一層、ヨー慣性モーメントの低減につながる。
高度なエンジニアリングと生産技術を持って、軽量化はおろか重量配分の改善にまで焦点を当ててA110専用に設計開発された「AKRAPOVIC TITANIUM EXHAUST SYSTEM」は、システム単体の重量はわずか8.2kgで、純正比で-3.5kgを達成した。

「AKRAPOVIC TITANIUM EXHAUST SYSTEM」の性能は、造形美として視覚的にも訴えかけてくる。いかにも薄肉を感じさせ、細部に至るまで美しく加工されていて、まるで伝統工芸品である。最適な排気流路を確保するためのエンジニアリングを基に、それを現実のものとするチタンキャスティング(鋳造)、そして曲げや溶接など一連の加工技術によるものだ。これらはオートメーションの工作機械と、職人によるハンドメイドとを融合させて、ひとつずつ丁寧に加工される。特にキャスティングの従事者は2年以上のトレーニングを要することが珍しくない、まさに職人技である。彼らのチタン成形技術は自動車業界を飛び越え、今や医療分野や航空宇宙産業でも使われるほどである。


“性能の追求”とはすなわち、官能性の追求――。
アクラポヴィッチは出力、トルク特性など“性能”の追求を至上命題としながらも、特にロードカー用では“官能”の追求も忘れない。官能とはすなわち心を震わすサウンドだ。まるでプロのアーティストが使う機材を備えたスタジオで、アルピーヌA110が発する排気音を、車内外問わずに徹底的に計測、分析した。音量、音質はおろか些細なノイズに至るまで、すべてを分析しながらサウンドチューニングを加えた。
「好きな音楽を聴く際でも、安価なスピーカーと、最高峰のオーディオシステムとでは、耳に届く印象がまるで違うでしょう。エキゾーストシステムもまた同じです。私たちは、アルピーヌA110という最高の協奏曲を、より忠実かつ刺激的に表現しました」
ドライバーの琴線に触れるサウンドを、決して“音量”に頼らない。規定された音量規制というレギュレーションのなかで、徹底的に“音質”こだわって創り上げた「AKRAPOVIC TITANIUM EXHAUST SYSTEM」。この管楽器の生み出す咆哮こそが、アクラポヴィッチの技術力を物語っている。

BREMBO BRAKE CALIPERS
絶対的な制動力と、意のままに操るコントロール性をつかさどる
持ち前の運動性能を際立たせる。
アルピーヌA110のパッケージと、それを際立たせるパフォーマンスパーツ。最後の一手とばかりに、開発当初から互いに協力体制を築き上げるのが、ブレーキシステムのグローバルリーダーであるblembo(ブレンボ)だ。
1961年にイタリアで創業したブレンボは、その後、あらゆるレースカテゴリーを掌握し、また自動車メーカーに純正装着される例も増えていく。いかにライバルが台頭したとしても、常にブレンボは最高峰であり続ける。現在、15カ国に32の生産・事業拠点と9つの研究開発センターを備え、1万5000名以上のスタッフが従事する。そこから生まれる高性能ブレーキシステムおよびコンポーネントは、モータースポーツ世界選手権で600以上のタイトルを獲得。プレミアムカー向け市場では、純正、アフター問わずナンバーワンのシェアを持つ。


「どんな種類の自動車も、専用の特性を持つブレーキシステムを必要とします」
そうした理念に基づいて、ブレンボはいつも車種別専用設計を貫く。安全性を約束する絶対的な制動力と、長期的な信頼耐久性を追い求めるのは大前提だ。しかし、やみくもにブレーキサイズ(容量)を大きくしたり、絶対的な制動力を高めるだけでは役不足だという。彼らはブレーキシステムをただ止まるだけの装置でなく、コーナリング時の旋回能力を高めるために荷重移動を担うツール、つまりは「曲がるためのツール」だと考えるからだ。
ブレーキシステムは決して「大は小を兼ねない」。こうしたブレンボの理念と技術を持って、アルピーヌA110に専用設定される「BREMBO BRAKE CALIPERS」が生まれた。フロントはアルミモノコック対向式4ピストンキャリパー、リアはアルミシングルピストンキャリパーであり、前後ともに320mmディスクローターに組み合わせた。なお、リアはブレンボとしては世界初の試みとして電動パーキングブレーキを内蔵した。


「BREMBO BRAKE CALIPERS」はブレンボの理念に沿って、アルピーヌA110の出力特性や車両重量、前後重量配分、サスペンション設定、ABSを筆頭とする電子制御機構などを入念に検討したうえで、絶対的な制動力とともに「制動力のバランス」と「自然なブレーキタッチ」を追究した。結果としてアルピーヌA110の強みである俊敏性や、優れたハンドリング性能を最大限に引き出すことにつながる。ドライバーにとって運転しやすく、心が高揚するようなコントローラブルな特性こそ、速く走らせるための“機能”である。
「昨今、ブレンボは業界初となる人工知能搭載型インテリジェントブレーキシステム「SENSIFY」を推進している。キャリパー、ディスク、摩擦材などの機構に、人工知能ベースの最先端ソフトウェアという電子的な“脳”を搭載したものだ。デジタル制御システムおよび各種センサーとの組み合わせにより、タイヤを個別にコントロールし、ひいては自動車を安全・快適に、そしてドライビングプレジャーをも兼ね備えて制御することを目指す。
こうした最先端技術をいち早く展開できるのは、モータースポーツ黎明期から究極的にスピードを敬愛し、だからこそ「ブレーキの理想像」を求めて飽くなき挑戦を続けるブレンボゆえの技術であり、その技術的思想はアルピーヌA110にも濃密に宿っている。

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