2025/01/09
O.Z製 アルピーヌ A110専用鍛造ホイールを発売
O.Z RacingがアルピーヌA110に特化して設計・開発した軽合金鍛造ホイール
「O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110」
「One Solution For Every Customer――すべてのユーザーに最適解を」
あらゆるトップカテゴリーの場で最高峰のホイールを供給するO.Z Racingから、世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ A424が装着するレーシングホイールに 着想を得たアルピーヌA110専用の軽合金鍛造ホイールが登場した。その名も「O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110」だ。
レーシングホイールのエンジニアが設計し、レーシングホイールの生産設備をそのまま用い、O.Z Racing独自のHLT(High Light Technology)など最先端の生産技術を駆使して製作する。この専用ホイールは、アルピーヌらしい優美なデザインを纏いながらにして、まるで「強きものは美しい」かのごとく、軽量ながら高強度、高剛性を誇る。アルピーヌA110が持ちうるパフォーマンスをさらに引き出す高性能ホイールである。
「O.Z Racing×アルピーヌ」という絆の証。
O.Z Racingは、WECのハイパーカークラスに参戦するアルピーヌ・エンデュランスチームのサプライヤーとして2022年からタッグを組んでいる。両者に共通するのは、世界でもっとも過酷なレースを闘い抜き、勝利を収めようとする情熱と、勝利を現実のものとする技術だ。さらにO.Z Racingは「研ぎ澄まされた走りを楽しむ人たちのために、精密で最先端のエンジニアリングを駆使して、クルマの動力性能を突き詰める」というアルピーヌの理念と完璧に一致している。
そこで同じ志を持つ両者があらためて手を組み、ロードカーのアルピーヌA110に供給する「O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110」という特別なホイールのプロジェクトが始まった。
O.Z RacingのOES兼プロダクトマネージャーを務めるサミュエル・セガーラ氏は、今回のプロジェクトに関してこう述べる。
「ルノー・アルピーヌとのパートナーシップは、性能の理想像を追い求めて挑戦を続けるO.Z Racingの、揺るぎない姿勢を象徴するものです。O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は、私たちがモータースポーツで志をともにする伝統を称える証であり、未来の自動車エンジニアリングにおける新たな基準ともなるでしょう」
O.Zはルノー・アルピーヌと同じく、創業当初からモータースポーツへの挑戦を続けてきた。たったふたりで始めた工房から生まれたラリー用ホイールが当時のプライベーターを勝利へと導いたことを発端としてO.Zが本格的に走り出す。
1984年に本格的なレーシングホイールを供給するO.Z Racingが発足すると、より濃密にモータースポーツを己の指針としながら成長する。そこには「やるからには勝つ」という言葉が常に伴っていた。
以来、50年以上にわたりO.Z(O.Z Racing)はモータースポーツの世界で、技術的革新を伴う“性能”のリーダーであり続け、それを証明するかのように数多くの勝利を収めてきた。F1、WEC、WRC
(世界ラリー選手権)という三大カテゴリーに加え、INDY CAR、Formula-Eなど、あらゆるトップカテゴリーに対して持ちうるアイディアと技術を投入し、それがレーシングカーの性能を向上させ、チームやドライバーの勝利に貢献してきた。
ルノー・アルピーヌとO.Z Racingとが、初めて志を共にしたのは1986年だ。F1においてルネ・アルヌーがステアリングを握ったエキープ・リジェJS27に、ルノーはV型6気筒ターボ エンジンを、O.Z Racingはレーシングホイールを供給した。さらに2005年、そして2006年。ルノーF1チームとしてフェルナンド・アロンソがワールドチャンピオンに輝いた際の足もともO.Z Racing製ホイールだった。あれから20年弱。あらためて両者が手を組んだWEC(アルピーヌ・エンデュランスチーム)と、そこから芽生えたO.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110には、つくり手側を含め誰もが特別な想いを持つ。
トップカテゴリーと、同じホイールを。
あらゆるレースカテゴリーに対して、O.Z Racingは求められる性能を完璧に満たしたホイールを供給してきた。トップカテゴリーともなれば各々のレーシングチーム(マシン)によって欲する性能は異なる。
強度や剛性、それとは相反する軽量性能との両立というのは、もはや大前提だ。ブレーキの放熱性、空力性能、より効率的なタイヤ温度管理にいたるまで。極めて高い性能が求められるレーシングホイールは、マシンの資質に基づきながら、チームの作戦などまで加味した、微細な要望に基づいて設計される。
O.Z Racingは、卓越した設計開発力と生産加工技術を活かし、チーム側と密にコミニュケーションを取りながらリクエストに応えてきた。たとえレギュレーションで厳格に規定されていたとしても、その範囲内において要求以上の性能を持つホイールを供給してきたのだ。だからこそ、同じカテゴリーであってもチームごとにその形状は異なる。WECハイパーカークラスやWRCラリー1クラスを見れば、それは明らかだ。今では数多くのレーシングチームがO.Z Racingを指名し、カテゴリーによっては「ほぼすべてのマシンがO.Z Racingだった」という例も珍しくない。
そうした思想と技術は、O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110に如実に落とし込まれている。モータースポーツのトップカテゴリーで使われる究極的なレーシングホイールと同じ開発者、 生産体制を持ってホイールが紡ぎあげられるからだ。O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110を装着したアルピーヌ A110を駆るということは、トップカテゴリーのレーシングチームと同じ体制でステアリングを握ることと同義である。
世界最高峰の生産技術を網羅した切削鍛造ホイール。
モータースポーツ譲りの卓越した設計開発技術であることはもちろん、それを絵に描いた餅とせずに量産化する生産体制も見逃せない。
O.Z Racingの生産工場では、トップカテゴリーのレーシングホイールをオーダーメイドで製作するために、あらゆる造形を現実のものとする世界最高峰の4軸、5軸の切削加工機が常にうなりを上げている。それとまったく同一の現場で、O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は生産されている。
アルピーヌ A110専用に設計されたO.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は、最高品質の軽量アルミ合金による鍛造ビレットを基に、レーシングホイールと同じセオリーで切削加工して成型される。それは、いかにもスポーツホイールらしい2×5本スポークを持つ。スポーク天面は極限まで薄く取られ、軽量性能と見た目の軽やかさを訴える。しかし厳密に計算されたスポーク交点角度やコンケーブ形状、さらに縦断面を相応に厚く設けるなど、アルピーヌ A110に相応しい強度と剛性を持たせた。センターパートにある5つのボルトホールを起点に伸びていくスポーク形状など専用設計であることを感じさせる。これらはアルピーヌ・エンデュランスチームがWECで闘うアルピーヌ A424に供給されたレーシングホイールを踏まえたデザインコンセプトを持っている。
リム部分はO.Z Racing独自のHLT(High Light Technology)というフローフォーミング製法を使ってさらに鍛えられている。鋳造(キャスト)ホイールでは普及する技術を、O.Z Racingは切削鍛造ホイールにまで取り入れたのである。さらに航空機の生産にまで使われる表面処理技術――疲労強度や耐腐食割れ性能を向上させるためのショットピーニング加工など、内包される技術を紐解けば枚挙にいとまがない。
O.Z Racingとアルピーヌとの単なる記念碑的なコラボレーションではない。トップカテゴリーのレーシングホイールを設計開発するエンジニアたちと、それを現実のカタチとする生産現場で生まれる、まさにレースフィールド直結のホイールだ。
モータースポーツにおける歴史と、最新鋭の技術とを、そのすべてを詰め込んだO.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110は、2025年1月9日より販売を開始する。
【O.Z製アルピーヌ A110専用鍛造ホイール概要】
ホイール名 | O.Z ESTREMA FORGIATA ALPINE A110 (オーゼット エストレマ フォージアータ アルピーヌ A110) |
発売日 | 2025年1月9日(木) |
販売方法 | アルピーヌ正規販売店のみで販売 |
サイズ/価格 | 7.5J×18/177,100円(税込) 8.5J×18/182,600円(税込) |
重量 | 7.9㎏ / 7.5J×18 8.5㎏ / 8.5J×18 |
カラー | ダークグラファイト |